食べたあとのことを考えて食べていますか?

メタボリックという言葉、よく聞きますよね! 

40歳以降の中年男性、女性にメタボ検診がありますし、誰もが、言葉は知っています。

ところが、300人規模の講演会でも、メタボリックを日本語でいうと何と翻訳できますか?と質問すると99%の方が「わからない」と答えられます。

また、「血圧が高い人とか、糖尿病の人とかという意味ですか?」という人もいます。

テレビの影響か、大半の人は、メタボ=「太っている人」と答えます!

答えは、



日本語で「代謝」という意味なのです。決して太っているとか、特定の病気の名前ではないのです。

では、「代謝」とは何ですか?と聞くと、またすぐに答えられる人は少ないです。

それでは、新陳と代謝とはどういう意味でしょうか?

新陳、代謝を英語で言うと正式にはメタボリズム(metabolism)といいます。(語源はギリシャ語のメタモルフォセス(変容、変形)から来ていて詩人のゲーテもよく使ったといいます。)

日本語に翻訳したのは文豪、夏目漱石だと言われています。

夏目漱石は帝国大学(現東京大学)出身で、イギリスに留学経験があり英語に精通していたということです。

私たち現代人が何気なく使っているメタボとか、メタボ検診と言っているのは、生活習慣病で太っている人のことを指していると思いがちですが、メタボリック・シンドロームを日本語に訳せば、代謝異常症候群という意味になります。

新陳代謝という四字漢字は、新陳と代謝の二つが合わさっています。

まず、「新陳」ですが、栄養学でいうと三大栄養素(タンパク質、脂質、糖質)を体に摂り入れることです。

「代謝」とは、細胞でエネルギーとして使われた「燃えカス」を分解して外に出すという意味です。

わたしたちは、毎日毎日、栄養素を摂り入れて(新陳)、エネルギーとして使われたその「燃えカス」である老廃物を「分解」して3つの物質として排泄しています。

1.汗

2.おしっこ

3.息

として外に出すこと(代謝)をして生きているのです。

現代の食べ過ぎによる病気のほとんどが、「メタボリックシンドローム=代謝異常症候群」です。

細胞でエネルギーとして使われたあとの「燃えカス」(老廃物)がたまっておきる病気です。

おしっこは3日出なければ尿毒症で死ぬ、息は5分も出なければ窒息死してしまいます。

便のほうは、3日、一週間、便秘しても死なないのは、なぜなのでしょうか?

便は「食べカス」ですので出す経路がちがいます。

この新陳代謝の理論を、わかりやすく説明し、体の中でなにが起きているのかメカニズムがわかると、おのずと何を摂ったらいいのか、病気にならない食事を知ることができます。

新・メタボリズム栄養学は「食べたあとのことを考えて食べる」栄養学なのです。